四 季 彩 々 2022

標高749メートルの妙法山はゆたかな自然と高山植物の宝庫です。

山主自ら撮った写真を添えて、四季おりおりの表情をご紹介します。

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妙法山月見台から望む熊野灘、絶好の眺望
月見台から望む熊野灘

 

三寶荒神様の縁日

 

11月21日(旧暦10月28日)は三寶荒神様の縁日でした。

1年に一度だけこの日に厨子を御開帳して、お勤めします。

前日は嵐で紅葉も半分飛ばされてしまい、早朝の熊野灘は幻想的な風景でした。

 

妙法山の一つ鐘
参道から見上げる一つ鐘
熊野妙法山阿弥陀寺の三寶荒神社
三寶荒神社

熊野妙法山阿弥陀寺の釈迦涅槃図
妙法山の釈迦涅槃図

 

釈迦涅槃図

 

江戸初期の絹本涅槃図です。2月の常楽会(お釈迦様の亡くなった2月15日、

一般には涅槃会といいます)に掛けますが、風通しのために掛けました。

 

 

熊野妙法山阿弥陀寺に群生するセンブリ
センブリ

リンドウとほぼ同じところに群生しています。

昔から健胃薬として乱獲されていましたが、

10年ほど前から徐々に増えてきました。

 

熊野妙法山に植生するダイモンジソウ(大文字草)
ダイモンジソウ

京都の大文字に花びらの様子が似ています。

熊野でも渓流沿いに時々見られる花です。

 

 


妙法山のアサマリンドウ(朝熊竜胆)
熊野妙法山阿弥陀寺に群生するアサマリンドウ
アサマリンドウ
火生三昧跡に群生するアサマリンドウ

 今年は例年より10日ほど開花時期が遅れています。

火焼三昧跡の群生は一輪咲きがほとんどですが、近年広がっている周辺は、

まるで違う種類のような多花性のリンドウが群生しはじめています。

 

 

熊野妙法山阿弥陀寺のスギゴケ
スギゴケ

大きく育つと高さ4~5cmくらいになります。

どんどん増やしていこうと養生中です。

熊野妙法山阿弥陀寺のヌバタマ
ヌバタマ

7月に咲くヒオウギ草の種です。

和歌の枕詞として使われ万葉集では80首ほどに使われている

ようですがヌバタマ自体を歌ったものは無いようです。

 

 


熊野妙法山阿弥陀寺のムラサキシキブ(紫式部)
ムラサキシキブ
熊野妙法山阿弥陀寺のキイジョウロウホトトギス
キイジョウロウホトトギス
熊野妙法山阿弥陀寺のハギ(萩)
ハギ

妙法山のミョウガ(茗荷)
秋の恵み ミョウガ

今年も竹藪にたくさんのミョウガができました。昨年の内に竹を間引いて太陽の光が入ったせいかとても大きなミョウガになりました。

 

 

妙法山の十五夜飾り 屏風 岡本豊彦画
十五夜飾り 

毎年恒例の十五夜にむけてのススキを本堂に飾りました。岡本豊彦の屏風に常滑の古い壺を使いススキを活けます。猛暑のせいかススキはたくさん有っても穂がほとんど出ていません。探し回ってようやく活けたススキです。

 

 

妙法山の月花老狼之図 岡本豊彦画
月下老狼之図 岡本豊彦

これもまた十五夜の頃に本堂座敷の床に掛けます。江戸時代には日本狼もあちらこちらで見られたのでしょうね。

 

 


暑中お見舞い申し上げます。

6月中に明けたはずの梅雨がまた戻ってきたような

高温多湿のはっきりしない天気が続いています。

くれぐれもお身体ご自愛くださいませ。

 

夏には白い花が似合います。

 

妙法山阿弥陀寺のクチナシ
クチナシ
妙法山の半夏生(ハンゲショウ)
半夏生(ハンゲショウ)

 

3年ぶりに青葉祭り(弘法大師誕生会)です。

風雨の中での開催でしたが無事終えることができました。

 

 

梅雨入りは未だですが、アジサイをはじめ境内の花が賑やかになってきました。

 

 

妙法山の新茶
熊野妙法山阿弥陀寺の茶摘み

 

今年もお天気に恵まれ、無事1年分のお茶を作ることが出来ました。

 

 

 

阿弥陀寺の御影供
熊野妙法山阿弥陀寺の御影供
妙法山の御影供

 

今年の御影供も寺内だけで奉修しました。

参拝者はいませんが、何があろうと祈る事だけは続けていきます。

 

 

妙法山のキエビネ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

キエビネ

岡本豊彦 岸辺図三幅対
熊野妙法山阿弥陀寺蔵 岡本豊彦
岡本豊彦 阿弥陀寺蔵
岡本豊彦 妙法山蔵

 

岸辺図三幅対

 

四条円山派の岡本豊彦が弘化2年(1845)に描いた穏やかな春の岸辺の風景です。

のどかでとても穏やかな気持ちになれる三幅です。

 

 

 

今日は御影供のお逮夜ですが、今年もコロナのために一般のご参拝を

  ご遠慮いただく事になりました。本当にはやく収束してほしいものです。

 

 

熊野妙法山阿弥陀寺の桜
妙法山の桜
妙法山の枝垂れ桜

 

4月に入りようやくお山にも花の季節がやってきました。

 

 

妙法山 蛾

 

休眠していた蛾の目玉模様も鮮やかに、ただ少し眠そうに地面でたたずんでいます。

 

 

 

高橋竹堂
桜花小禽 高橋竹堂

 

桜花小禽

 

3月に入り桜の開花が待ち遠しくなります。高橋竹堂という画家の作品です。

 

近年新種として命名されたクマノザクラという早咲きの桜があります。

新種認定はごく最近ですが、妙法から遠望する熊野の山々に3月の早い時期から

ピンクの彩を添えてくれています。

 

 

 

妙法山の梅花黄蓮(バイカオウレン)

 

梅花黄蓮(バイカオウレン)

 

昨年、この花を日差しから護ってくれているヒイラギの剪定をしたせいで

冬の寒さに少し晒されてしまいました。

昨年より大幅に花数もすくないですが、頑張って咲いてくれました。

 

あけましておめでとうございます

熊野妙法山阿彌陀寺の初日の出
月見台から臨む初日の出

 

今年の初日の出は水平線の上が厚い雲に覆われていて、ずいぶん昇ってから姿をみせました。